米国の研究チームによる実験で、太っている人は衣料品店で差別を受けるとの研究結果が出たと、メディアダウムが報じた(メディアダウム2005年5月2日)。
実験を行ったのは米ライス大学の研究チーム。ヒューストンにある大型ショッピングモールの衣料品売り場で、5年にわたり実施された。
実験は全部で3段階ある。第1段階として、標準的な体重のカジュアルな服装をした女性、スーツを着た女性、肥満体型のカジュアルな服装をした女性、スーツを着た女性がそれぞれ売り場を訪れた。その結果、肥満の女性は店員に不親切な対応を受けたという。
第2段階では、ダイエットをしているかどうかで店員の対応が変わるかを調べた。一方はダイエットコーラを片手に売り場を訪れ、ダイエットしていることを店員に告げた。そして、もう一方はアイスクリームを持ち、ダイエットしていないと店員に告げた。その結果、後者は不親切な対応を受けたという。
第3段階では、第2段階までの実験に参加しなかった女性191人を対象に、衣料品店で差別を受けたことがあるかどうかを尋ねた。すると、肥満体型の女性の多くが差別的な待遇を受けたことがあると答えたという。
これらの結果に対しカンザス大学の心理学者は、「今回の研究結果は太っている人がこの社会で受ける典型的な差別の姿」だと述べた。しかし、「アイスクリームを持った女性が冷遇されたのは太っていたからではなく、アイスクリームを売り場に持ってきてはいけないから」などと、商店側からこの実験に対する反発の声が上がっている。
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