自転車でのヘルメット着用、事故の可能性高める

 自転車に乗る際にヘルメットを着用した場合、着用しない場合に比べ交通事故に遭いやすいことが調査により分かったと、英タイムズ紙が報じた(The Times 2006年9月12日)。


 調査を行ったのは英バース大学のイアン・ウォーカー博士(交通心理学)。ウォーカー博士はセンサーを取り付けた自転車に自らまたがり、車が自転車からどの程度の距離をとって走るかについて2500件に上るデータをとった。その結果、ヘルメットを着用した場合は着用しない場合に比べ車と自転車との距離が8センチ短いことが分かったという。


 これは、ヘルメットを着用していると自転車の運転に熟練しているものと車の運転手が思い込むからだとみられる。


 ウォーカー博士は調査中に2回接触事故に遭ったが、ともにヘルメットを着用していたとのことだ。


 また、かつらで女装して調査した結果、女性が自転車に乗っていると車と自転車との距離が男性の場合より長くなることも分かったという。


 「車が自転車を追い抜く際にどの程度の距離をとるかは自転車に乗っている人の外観に左右される」とウォーカー博士。調査結果からはヘルメットを着用しない方が安全だといえるが、万一事故に遭った場合ヘルメットがあった方が重大なけがを負いにくいだけに話はそう単純ではない。


 ウォーカー博士も転倒した際などのヘルメットの有効性を認めており、子供についてはヘルメットを着用したほうが良いのは間違いないとしている。


 調査結果について英王立事故防止協会は、ヘルメットは事故の際に頭部の保護に有効だとして、引き続きヘルメットの着用を呼びかけることにしている。


 今回の調査結果は近く研究雑誌に発表される。



国際時事新聞 at 15:18 2006年09月16日
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